三猿主義の思想とその弊害!

 日光の東照宮に「見ざる、言わざる、聞かざる」の三猿の彫刻がある。生き物の必須不可欠な器官である目、口、耳をふさいで使わないとの教えだ。
素直な子供は何故だといぶかるだろう。
その彫刻には徳川家康の老獪狡猾な叡智が凝縮されている。
その彫刻は社会の悪を見たり、言ったり、聞いたりしてはいけないと教えている。

 その悪とはいったい何だ
徳川幕府の施政、役人、世の中の偉い人、上司、上長等の言動はすべて善であり、悪ではないと言っているのだ。
たとえ、悪に思えても、その悪を見たり、言ったり、聞いたりしてはいけない。
つまり、三猿主義は愚民政治の掟だ。だから、武家社会では直訴者は正しい訴えであってもすべて打ち首にした。

 徳川幕府は世の中に三猿主義の思想を広めて批判精神を悪とする風潮を作った。巨悪を見抜く洞察力は排斥された。日本人の多くを疑うことをしないお利口さんや自分の頭では物事の是非を考えない凡庸の民にした。
言い換えると、日本人は丸暗記式の知識万能人間が多いし、重宝されている。

 しかし、歪んでいる世の中を正しい方向に変えていく力はない。世の中の風説風評に洗脳されて、自分自身の脳の思考回路を使わないからだ。付和雷同の烏合の衆になりやすい。つまり、独創性や創造力に乏しい。ましてや、改革の力などは望むほうがおかしい。
特に役人の世界では改革は異端として排斥される。
上司がカラスの色は白だ思っているようなら、部下もそれを忖度(そんたく)して踏襲するのがお利口さんだ。
だが、そのお利口さんは国民の幸せには無頓着だ。一番関心があるものは賄賂接待付け届と天下り先探しだ。国民不在の悪政だ。

 このブログ「愛犬問題」で言いたいことは国民一人一人がご自分の頭で物事を考えることが大切ということ。
耳目だけでなく、すべての五感を研ぎ澄まし、脳の思考回路をフル活用して、
何が正しいことなのかをご自分で考えることが肝要だ。
 
 つづきは、次のブログにある。
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